北京ベルリンダブリンリベリア
最初のデートに東京ディズニーランドに行ったカップルは別れる。という都市伝説がよくささやかれているが、あれはあながち間違いではないと思う。
待ち時間に沈黙が流れてしまって気まずくなるから。という理由もあるが、そうではない。そもそも最初のデートという最重要課題のステージをディズニーランドなどというありきたりなスポットを選んでしまう彼氏に問題がある。
もちろんディズニーランドは素晴らしいと思っている人たちはたくさんいるし、それを否定するつもりはない。しかし、初デートでディズニーランドは無いのではないか。
そもそもディズニーランドという場所は大人な私達が楽しんでいるのではなく、私たちの記憶の奥にある少年少女の頃の記憶が蘇ってきているだけにすぎない。もちろんそれが、大人になっても子供心を思い出せるというディズニーランドのコンセプトによるものではあるが、こちとらガキの頃の記憶に7000円もの大金を払っているヒマはない。
そして、あそこは疲れる。歩きまくる。ホントに疲れる。その疲労が、家族や何年も付き合っている彼氏彼女なら受け止められるが、初デートでまだ超絶気を使っている段階では、その疲労を受け止める場所がない。そして、深層心理に"この人とのデートは疲れる"となる。さらには待ってる間に話題がなくなれば"こいつの話はつまんねぇ"となる。さらには飯も入場料も高い、"こいつとのデートは金がかかる"となる。さらには雨が降ってたりなんかしたらもうアウト。その場でフラれるレベルである。
しかし、ここで本気でディズニーランドに詳しいヤツだった場合は別である。"知ってる?みんなスルーして通ってくんだけど、ここにはね〜"とか、"実はこの奥にレストランがあって、そこにはこんなにおいしい〜"とか引き出しを出してきたら別である。そこまでの知識と活力があればぜひともディズニーランドに行って欲しい。毎回ディズニーランドでデートして欲しい。
これはディズニーランドでなくても言えることだが、とりあえずここに行っておけば間違いないだろ。これを聞いておけば間違いない。これを食べておけば間違いない。的な思考回路の人が多すぎる。なんの面白みもない。だから俺はチェーン店が嫌いだ。
これは音楽に関しても言えることである。
みんなかけてるから、これをかけておけば間違いない。みたいなサウンド。
これを歌っておけば間違いない。みたいなビックチューン頼りのラバダブ。
マリファナをテーマにしておけば間違いない。だってこれがレゲエでしょ?みたいな曲。
三宅洋平を支持しておけば間違いない。みたいな選挙前のツイート。
これに触れておけば間違いないと、安易にワンピースを読みエグザイルを聞く大学生。。。
誰でも出来ることはやりたくない。誰でも思いつくことで胸を張りたくない。自分の代わりがいる状況なんかクールじゃない。ディズニーランドで1人7000円払うなら、同じ7000円で居酒屋で女の子の分も奢りたい。
そんなことをPUFFYの曲を聞いて思いました。